今日は、エアコンのお手入れについて。
ご自分でエアコンのお手入れをされる場合、通常はフィルターのクリーニングくらいしか思いつかない方も多いのではないかと思います。
今回は、家庭用の壁掛けエアコンを対象にして、書かせていただきます。
まず、フィルターのお掃除だけでもコツがあります。
フィルターを外したら、汚れている面に洗剤をスプレーで吹き付けて、しばらく放置しておきます。
だいたい5分から10分程度放置した方が良いですね。
洗剤は、油汚れ用が、タバコのヤニにも対応できて良いかもしれません、もしくはカビ取り洗剤をを5倍程度に希釈したもの。
洗剤を吹き付けて、放置しておいたフィルターを汚れている面の裏側から表に向かって浴室のシャワーで洗い流します。
すると、擦らなくても9割以上の汚れが落ちる場合が多いです。
その後、残った汚れを洗剤を吹き付けた後、ブラシなどで擦りながら水で流しますとキレイになります。
ポイントは、いきなりブラシなどで擦らない。
汚れの上からフィルターをブラシなどでいきなり擦ると、フィルターの目に、埃が詰まってしまいます。
一度目に詰まった埃は、なかなか取れない事がありますから、是非覚えておいてください。
フィルター以外のお手入れは、外装パネルを丸ごと掃除機がけされた方が良いですね。
特に、最上部に埃が積もっている事が多いので、最上部まで、キレイに掃除機がけをする事を薦めします。
この作業は、出来ればフィルターを外す前にする方が効果的です。
エアコンは、前面からだけでなく、ほとんどの機種の物が、上からも空気を取り込んでいます。
普段、目に付きにくい所ですが、エアコンの上に埃が積もっていると、フィルターだけキレイにしても、汚れるのが早いのです。
通常は、ココまででやめておいた方が無難ですが、どうしてもホームセンターで買ってきたエアコン洗浄用のスプレーを使ってみたいという方も多いので、ちょっとだけポイントを書いておきます。
あの缶スプレーで素人がクリーニングする事は、プロであれば、まず、薦める人はいないと思います。
熱交換器だけをキレイにしても意味が無いのと、洗剤を流しっぱなしという点と、漏電やショートが多いからです。
ホームセンターの店員さんに聞いたところ、エアコン洗浄用のスプレーは、夏場はかなり売れるそうですね、恐ろしい事です。
どうしてもあのスプレーを使いたい場合のポイントは、洗剤を流しっぱなしで終わりにせず、霧吹きに水を入れたもので、すすぎ洗いをすることです。
洗剤分が残っていると、熱交換器にもよくありませんし、空気も良くありません。
ただ、前記もしましたが、漏電などには責任をもてませんので自己責任でお願いします。
どうしてプロじゃないとキレイに出来ないのか?
お掃除機能付きのエアコンや、除菌機能付きのエアコンも出回っていますが、クリーニングのプロからみると、正直言って「メーカーさんも、エアコンの汚れについては理解していない」のがよく解ります。
熱交換器の埃だけをキレイにしても、カビは生えますし、送風ファンの埃やカビまでをもエアコン自体が自動でキレイにする機能はまだありませんので、付加価値としては中途半端なのです。
仮に、どんなにエアコンの自動洗浄機能が進化したとしても、空気を循環させ温度差を発生させている以上、内部で結露はしますし、カビは発生します。
送風ファンとは、写真の下の方に見える風を送るファンの事です。
送風ファンと、その周りのカビと埃が合体した汚れは、プロではない方がクリーニングするとしたら、大変な作業になります。
市販のエアコン洗浄スプレーでは、送風ファンとその周りがクリーニングできません。
この部分は、熱交換器(フィルターの奥の部分)よりも汚れています。
2〜3年クリーニングしていないエアコンは、風が吹き出してくる部分を覗き込んでみると、カビを確認できるケースが多いです。
カビが繁殖しやすい、温度と湿度は、ダニにとっても繁殖しやすい環境ですので、汚れたままのエアコンを運転し続ける事は健康に悪いのは言うまでもありません。
最後に、換気扇の繊維フィルターとよく似た材質の、繊維状のフィルターをエアコンの表面に、取り付けている方が稀にいらっしゃいますが、メリットと、デメリットがあります。
メリットは、埃を吸いにくい、本体付属のフィルターのお掃除が楽。
デメリットは、電気効率が落ち、電気代が掛かる。 湿気が逃げにくいためカビが発生しやすい。
私がアドバイスするとしたら、あの繊維状のフィルターを、エアコンに取り付けることは、お勧めしません。
冷房運転も一段落の季節、まずはご自分で出来るお手入れをお勧めします(^^)
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